公開日：2023年3月15日｜更新日： 2023年3月15日

エステティシャンになるなら
知っておきたいクレーム対応

エステティシャンは、美容の知識をもってお客様の体を美しく整える施術を行うため、サービス業の中でもお客様との距離が近い職業です。
そのため、クレームもサロンそのものより、施術者である個人に向けられることも多く、真摯な対応が求められます。ここでは、正しいクレーム対応について解説しています。

知っておきたいクレーム対応は？

接客業にはつきもののクレームですが、エステサロンでも例外ではありません。どんなに丁寧なサービスを心がけてもクレームを受けることはありますし、自分以外へのクレームにも該当のスタッフがいなければ対応することになります。どのような対応が望ましいか、見ていきましょう。

お客様の話を傾聴すること

まずは、お客様の話を丁寧に聞くことが大切です。聞きながら要所で相槌をうち、相手の話の趣旨を理解することに努めましょう。正しく話が伝わっていると感じることでお客様は安心し、高ぶった感情が落ち着いてさらに詳しく話を聞くことができます。最初に丁寧に聞き取りをすることで、理解のねじれや、誤解を避けることができスムーズな解決に繋がります。

不快にさせたことをお詫びする

次に、「お客様に不快な思いをさせたこと」に対しておわびをしましょう。クレームの原因が明瞭でない場合やエステサロン側に非が無い場合でもクレームに来られた現在の怒りや不満などのお客様の思いに対して寄り添う姿勢が大切です。自分個人へのクレームではない場合でも、サロンの一員として丁寧に対応しましょう。言い訳や、詳しい事情の説明はかえって不快感を与えてしまう場合があるので注意しましょう。

きちんと対応するという姿勢を見せる

クレームの内容を把握し、責任の所在を確認した後は、事実に対する謝罪や対応策について伝えます。具体的な対応策を提示して誠実な姿勢を見せることが大切です。また、クレームも貴重な意見のひとつと捉え、感謝の気持ちを伝えましょう。ほとんどのお客様は不満を抱いたら、何も言わずにお店に来なくなるため、意見をくれるお客様は有難いものなのです。

納得していただけない場合は？

個人の裁量での対応策で納得していただけない場合は、オーナーやリーダーなど責任者に相談しましょう。サロンの責任者がお客様と対峙することで、クレームの発生原因をサロン全体の課題として受け入れ、改善に向けて対処するという姿勢を見せることになります。クレームはサロンにとってマイナスになるものではありますが、正しく対処し、スムーズな解決ができれば、お客様の信頼や安心感などの評価があがることもあります。

難しいときには弁護士なども検討する

クレームの中には、話し合いで解決に至らないケースや、金品の要求が目的の悪質なケースもあり、個人やサロンだけでは解決が難しいものもあります。事前の準備として、施術前にきちんと同意書や契約書を交わしたり、正しい診断をしてくれる懇意の皮膚科と提携、エステサロン向けの賠償責任保険への加入など、できることもあります。法知識を身に着けると共に、専門家である弁護士に相談することも選択肢に入れて対応しましょう。

どんなトラブルがクレームになりやすい？

エステサロンでのトラブルでクレームになりやすいものとして予約に関するものは多いです。ネットや電話で予約をした、来店したにもかかわらず予約が受け付けられていなかったとなれば、クレームになるのも必然です。また、人気のサロンともなればお客様の数も多く、予約そのものが取りづらいというクレームもあるでしょう。対処法としは、予約の融通や即日の施術など優先的な対応をする姿勢を見せることで納得してもらいましょう。
また、施術に関するクレームも少なくありません。施術後に肌がかぶれたり、赤みがでてしまったりする肌トラブルの場合は、施術前の丁寧な説明や、出てしまった場合の対処法などを伝えてくことでクレーム化を防ぐことができます。エステティシャンの技術や相性が合わず、クレームになってしまった場合は、技術不足をお詫びした上で担当替えの提案をしましょう。熟練の担当者でも起こりうるクレームなので、施術中はこまめにヒアリングをして、お客様の好みの力加減などを理解していくことも大切です。
施術以外の接客での店員の態度や強引な勧誘に対するクレームもあります。接客も施術と変わらないくらい大切な業務であることや、ノルマのための強引な勧誘や化粧品の販売は、お客様に見透かされていることなどを理解させるための人材育成に力を入れることが愛されるサロンのために必要です。

事前の説明と誠意ある対応が大切

エステサロンにおけるクレームは、サロンに対するものだけでなく施術者である個人に向けられることもあります。まずはしっかりとお客様の話に耳を傾け、不快にさせてしまったことには誠意をもってお詫びをした上で、具体的な解決策を提示することがスムーズな解決につながります。クレームの中には金品の要求が目的の悪質なものもあるので、専門家である弁護士への相談も検討しておきましょう。